旅に必ず持って行くものは日記帳だ。
ヒマが出来たらこんなことがあってこんな風に思ったなんて書いたりする。
すっかり忘れてしまった一年前の記憶を思い出すため日記帳を開いた。
柳は緑 花は紅。
柳は花になれないし、花も柳にはなれない。
人は誰かになろうにもなれないのだ、そんなことを書いていた。
いくつになっても、何かあるたびに自分という壁にぶつかることがある。
今のこのコロナの期間なんて、これを有意義な時間に変える人もいれば、できない人もいるわけで、結局普段の何も制限がないように見える世の中でキラキラして見えたSNSも、今の状況下のSNSも見る人によっては同じでしかなくて。
いつも比べてしまう人は心構えを変えない限り比べるのだろうし、気にしてしまうのだろう。
冬の北海道の寒さは何度も経験しているのに、行かないといつも思い出さない。
耳が痛くて歩けなくなることも、風が強いと痛すぎて顔が赤くなってしまうことも。
手も足も何もかもが凍ったように感じて動かせなくなることも。
そうした一つ一つすら忘れてしまう、人間の記憶って都合よくできているものだと思う。
一年前に悩んでいたことはだいたい解決してる。
思い出さなくてもいいよう、思いだしたければ日記帳を見ればいい。
柳は緑 花は紅。
北海道に来るたび、自然のままが一番いいと思い出す。
もっと都合よく自分の良さや素晴らしい経験を胸に抱えて生きてゆきたい。
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