不忘初心 - 初心忘れるべからず。
この文字が目に止まった時、今の私へのメッセージだと思った。
上海。
この言葉を聞くだけで色んなことが思い出される。
はじめて揚子江を見たとき、あまりにも大きすぎてそこが川だとは信じられなかった。
ホームステイ先のお家は想像よりも大きくてきれいで、男性が台所に立っていてびっくりした。
爆竹が外でなっているのが怖くてびくびくしていたら、お祝い事で鳴らすことを教えてもらった。
ココナッツミルクを初めて飲んだら濃厚すぎて一口で飲めなくなってしまった。
ひまわりの種がおつまみになること。
ごはんは全部食べず、少し残す方がお腹いっぱいになりました。ありがとう。という気持ちが伝わること。
手紙と書いてトイレットペーパーという意味になること。
そのどれもが中国へ行って学んだことだ。
あれから約20年が経ち、二度目に訪れた上海は当時とは全然違ったけれど、とても感慨深く、思わず胸に懐かしい思いが込み上げてきた。
わずか2時間で行ける上海は北海道と変わらない距離でほとんど国内旅行の気分だった。
そんなわたしももちろん初めての海外一人旅はびくびくしていた。
手配した日程はちゃんとあっているかな。
電車にはちゃんと乗れるかな?
現地の通貨、計算できるかな。
ビザの手配は間に合うだろうか。
とにかく心配するポイントが多すぎて、予算よりもそちらに気持ちが行き、旅行中も気が気でなかった。はじめてのインド一人旅はフリープランのツアーを選んだものの、それでも夜中に到着したデリーではびくびくした思いでいっぱいだった。
それに比べ初めて訪れた上海は中学生であり、添乗員の人もつきっきり。市が主催する姉妹都市との交流だったので今思えばとても純粋に楽しめたと思う。
誰にでも初心を思い出す場所はあるんじゃないか。
初心に戻って思いだすことは人によって違うかもしれない。
わたしはこの初々しい旅を純粋に楽しんだ気持ちをもう一度思い出したいと思った。
はじめて見る世界にわくわくすること。
知っているのと体験するのでは全然違うこと。
自分が見てみたい世界に行き何かを感じたりそれを写真に収めたいこと。
そんないつも当たり前に思っていることを
もう一度ちゃんと見つめなおしたいと思った。
不忘初心 - 初心忘れるべからず。
目にするものはすべてがメッセージだなと改めて感じた。
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