何かを信じたくてたまらない時がある。 それは旅の途中進む道を見失ってしまったときや 行く方向がわからなくて立ち止まってしまったとき。
自分の目に映った光景があまりにも美しくて 今まで生きてきた中でこんなキレイな景色に出会えるなんて想像できなかった…
そんな景色に出会ったときもどうしようもなく何かを信じたくなってしまう。
それは思わず空を見上げて 神様、どうかお願いしますと 何がどこにいるかもわかっていないのに どうしようもなく願ってしまうのと同じだと思う。
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Katara村で初めて見た夕日はそんな気持ちになるほど幻想的だった。
強い光から柔らかい光に変わっていって ブーゲンビリア越しに見る夕日はいつもと全然違って見えて ふと見あげた空には飛行機が飛んでいて 遠くには白い月が見えて こんなにも贅沢な時間が他にあるかと思うほど その雰囲気に圧倒されてしまった。
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願うことや祈ることというのは ほとんど毎日行われているように思う
ほとんど無意識の中でいつの間にか人はこうしたいと願わずにはいられない生き物なのかもしれない。
こんなパーフェクトなシチュエーションで もう少しで年を越すような時期で 心に抑えきれないものがあったら溢れてしまって当然だろう。
うち日さす 宮道を人は満ち行けど わが思ふ君は
ただ一人のみ
※1
家族連れの人達がベンチに集まっている 遠くを 空を 海を見ながら、
みんなは何を思っているんだろう。
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あっという間に日は沈み どこか幻想的な時間はいつの間にか過ぎていった。
最後の最後まで願わずにはいられないほど
それを叶えてくれるような雰囲気が空高くまで広がっていた
※1
万葉集より引用
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