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執筆者の写真Ayako

日常にこそアートが


ムイネーを出発してから約5時間。ホーチミンに到着した。空港に行くまでの数時間、バス会社に荷物を預け、その周辺を歩くことにした。





“Make Art, Not War”

わずか2時間ほどの間に何度も目にした絵。

度々目に入るたび、色んなことを考えた。




バス会社に戻る前、ふと絵を書いている青年を見かけた。

時折笑いながら、楽しそうに、嬉しそうに、そして真剣に絵を描いている。 ムイネーで砂漠へ連れていってくれたドライバーの青年たちのことも思い出した。 とても無邪気で楽しそうで。屈託のない笑顔で仕事中のはずなのになぜだかリラックスしていて、とってもまぶしく映った。

絵を描いているからとかじゃなく、 こういう光景自体がアートのようだなあと。 当たり前のような日常がそんな風に見えるんだなあと。

最後にとってもいいものを見れた気がした。



ベトナムはのんびりとした国だった。 帰りの長距離バス。 ドライバーが突然降り、たばこを吸いながら戻ってきたかと思うと、いきなりレンチのようなものを取り出し再び外へ。

一部の乗客はてっきり休憩所だと勘違いし降りようとすると、あともう少しだからと止められている。 あともう少し… そんな言葉も忘れるほど時間が経った頃バスは直っていなさそうな音を立てて再び走り出した。


行きに比べると明らかに道は混んでおり、ドライバーものんびり運転している。

休憩所についてからも相変わらず修理をしている。

休憩時間をとっくに過ぎてもまだ修理をしている。

…にも関わらず結果定刻で到着。

この時はそれほど時間を気にしなくてもよかったのに、それでもこんなに時間を気にしていた。

気になって仕方がないのは、普段から急いで生きているからかもしれない。


ベトナムでたびたびそんなのんびりした景色を見るたび、普段どれだけ時間を気にして余裕がなくなっているかに気づく。

絵をかいていた青年たちの日常がアートのように感じたり、無邪気に笑う光景に目が留まって思わず言葉にしたくなったり。日本でもこんな日常は転がっているはずなのに…

日々自分が過ごす時間も空間をもっと違う目線で見ることができたら…

そう思わずにはいられないのだった。


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