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執筆者の写真Ayako

苦手だけど好きなこと

緊急事態宣言が出る前、なんだか世の中が慌ただしかった時期に

お家時間を充実させようとキャンドルを買った。

一ヶ月も経たぬうちに魅了され、ついにはキャンドル作り教室へ行った。





キャンドルを作ること自体は意外と簡単だ。

原料となるワックスをあたためて、適切な温度になったあと、容器に流し込む。

形や原料によって配分は異なるし、温度の調整は必要となるが、レシピ通りにすればできあがるので作ること自体は難しいわけではない。

だけど、なんだかやっていて面白くない。

料理のときに火をつかっても平気なのに、あたためた蝋を流す作業も怖く感じ、イマイチ気持ちが乗らなかった。






昨年の夏にはじめたバレエはキャンドル作りよりも難しく感じるし、何よりできないことが多い。先生が見せてくれる見本を頭では思い描けるのに、ジャンプやステップ、ターンがうまくできないのだ。




もどかしい気持ちはバレエをしているときも、キャンドルを作っているときも同じ。

でもバレエはどれだけコケそうになっても、鏡にうつる姿がみっともなくても、

もっとうまくなりたいし、下手でもいいから続けたいという気持ちになる。

とても不思議なんだけど、上手にできないし苦手なんだけど、

心の底からわくわくしてくる。




一度や二度でそれ自体が自分にあうかどうか判断する必要はないけれど

それでも、あのバレエをしているときの、無条件に楽しくなるわくわく感は

コントロールして出てくるものではなく、まるでそれを待っていたかのように溢れ出てくる感情なんだ。




得意、不得意が好き嫌いに繋がるわけでもないし

興味があることすべてに面白さを見いだせるわけでもない。




だからこそ自分の思いに素直でいるほうが、その先にある新しい一面や面白さ、自分の中にある新しい感情が見えてくる気がする。






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