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執筆者の写真Ayako

香りを通して自分と向き合うこと

この2年間で様々なことが変わりましたね。



価値観、倫理観、いろんなものが揺さぶられ、自分が何を考え、どう行動していくか考える機会が増えました。






「関空発着の飛行機がすべて止まりました。」

航空会社に勤めていた際、マネージャーが社員の前で言ったあのシーンはおそらく一生忘れないでしょう。約二年前、当たり前に飛行機が世界中を行き来していたのに、全世界の98%の飛行機が止まったと知ったときは一体これからどうなるのだろうと思いました。

けれどその反面、正直安堵も覚えました。忙しさで自分の本音と本気ではぶつかれておらず、体を十分に休ませることもできていなかったのです。




そんなとき、香りの良さに改めて気づきました。

人生の転機にいつも変えていた香水。

10年ぶりに新調したくなり、緊急事態宣言のあと買い換えました。そんな香水をあたらしく選びなおす過程で興味を持ったのがアロマブレンディングです。




既製品ではないような、自分好みの香りを作ってみたい。

そこから私の学びは始まりました。旅や写真と掛け合わせて作れる喜びもあり、はじめは自分の内面や感性を表現するツールとしての役割だったと思います。



その後、アロマブレンディングを通してもう少し掘り下げて勉強する中、アロマが自分と向き合うツールになっていると気付きました。

はじめは花びらから抽出された香りや甘い香りしか選ばなかった私が、木々やペパーミントなどのスッキリした香りを選ぶようになり、柑橘系や元気いっぱいの香りを求める日もあることに気付きました。

それは自分の内面や体調とリンクしていて、自分で無意識にアロマを通してアロマテラピーを行っていたんです。



それに気づいた時、次はアロマテラピーを広げていけたらと思うようになりました。香りは生理的な部分にも反応します。さっきまで好きだと思った香りもごはんを食べた後に受け付けるかどうかはわかりません。それくらい、本当に毎瞬と思えるほど香りの感じ方は変わります。




なくても困らない香りをどうしてこれほど伝えたくなったのか。

それはその好みや感じ方の変化で自分を客観的に見られることがわかったからだと思います。

そしてそれは、使い方を変えれば気分のオン、オフを変えるサポートにもなりえ、また自分の未来をイメージするようなサポートもしてくれます。







そんな風に感じた今、私は香りのお仕事をしようと準備を進めています。

一つはアロマブレンディングを、もう一つはアロマテラピーです。




私はいつも感性の部分で人は繋がっていると感じてきました。何かが目の前で起こった時、相手や世界に対して直接言葉で訴えることも大切だけれど、感性で響く部分も人間にはたくさんあります。

だから、伝わらない人もいるかもしれないけれど、見えないけれど必ず存在しているその心の部分を香りや旅の写真を通して伝えていきたいのです。



アロマブレンディングで表現することは私主体なのに対し、アロマテラピーは、相手と対話し、相手主体で香りを選んでいくものです。

それは、自分の知識や知恵を振り絞りながらも、対等に向き合う作業なんだと思います。

その人主体の香り。まだ未知数ではありますが、そこにコミットできた時、またあたらしい世界が開けていくんじゃないか。そんなふうに考えています。






この2年間の世界の変動の中、たくさんの素敵な出会いがありました。

直接誰かに出会いに行っていたとき、気の合う人にはなかなか会わなかったのに、オンラインや好きなことを通して、心が響き合える、そんな人や物事と出会いました。




人は何かに出合うとき、必ず自分とも向き合います。

自分では見れない自分を、その手段や人を通して鏡のように見ている。

香りを強制的に使うことも押し付けることもできないけれど、そんな不思議な力がある香りのパワーを私は信じています。




人は自分の五感に触れたとき、心が動きます。

嗅覚に響いた瞬間、あなたの中にあたらしい何かが芽生えることを祈って、これからも香りの魅力を伝えていきたいです。

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