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執筆者の写真Ayako

マルタを好きになった理由


帰国後、どうしてこんなにマルタを好きになったんだろう? と考えてみた。

一つはマルタでは常に見かけるハチミツ色の壁だ。 昔から砂のような色の建物にどうしようもなく惹かれていた。中東に行きたいと思う理由や砂漠に魅力を感じる理由はそういうことも関係していると思う。

思えばわたしの心を鷲掴みしたのは、飛行機から見えたあの色だったと思う。




二つ目は海に囲まれた立地。昔は海賊に襲われたため、城壁がたくさんあることや、マルタ騎士団のエピソードなどにも魅力を感じた。

一つ目の理由、ハチミツ色の壁にも関係するのだが、未だにドラえもんの映画『ドラビアンナイト』が好きだ。この映画にはアラビアンナイトの世界観が色濃く反映されていて、アラブの世界や砂漠、海賊といったエピソードが多様されている。どれもわたしが好きな要素だ。

マルタはヨーロッパにカテゴライズされるが、聞けば生活習慣や伝統料理、音楽やマルタ語など多岐にわたって中東からの影響を受けているらしい。肌で感じ取ったことが本当だったことには驚いたけれど、島がある場所からして、そういわれることに何も不思議は感じないのだった。

砂色と海に囲またこの立地。

そんな二つの要素が大好きにさせてくれた要因だったんだろう。










そして最後の理由は母と一緒に旅したことが大きい。 幼少の時から学生時代まで母はわたしと妹をよく旅行に連れていってくれた。今思えば二人の子供を一人で連れていくのは大変だったのでは?と思うが、今のところそんなエピソードは一度も聞いたことがない。

大人になってから母と二人で訪れた場所と言えばドバイだった。どうしてもわたしが行きたくて勝手に行先を決めたが文句を言わずにいいよと言ってくれた。 今回は二人で決めたけれど、母もマルタがお気に入りらしく、今まで行ったヨーロッパの中でも一番よかったらしい。理由を聞くと、「どこでも泳げるから。」だそうだ。 母らしい理由だと思った。


昔、大好きな大学の先生に言われた言葉が印象に残っている。 『一人でいても、二人でいても、大勢でいても、どれも楽しめる人でありなさい。』

その通りだと思った。自分自身そうなりたいと思ったし、そして意識したわけでもないのに周りにもそういう人が多くなっていった。

けれど、バランスが崩れると一人になりたい時間のほうが多くなってしまう。今回の旅は、誰かと一緒に旅する楽しさをあらためて思い出させてくれた良い機会だった。

自分のルーツはそんな母からの影響だと思っていたけれど、元来の旅好き気質は父からではないかと思う。というのも、父は昔お金がないからと貧乏旅行をしたり九州を長旅していたらしい。当時、公衆電話のボックスで過ごしたこともあると聞き、いざとなったら、そんな風にしてでも寒さはしのげるし、どうにかなるだろうと思っている自分と同じだったことに驚いた。よくよく考えると、父は海外へはあまり行っていないが、たいがい国内のおすすめを尋ねると高確率で良い場所をアドバイスしてくれる。

深く考えたことはなかったものの、知らぬ間に両親からの血を受け継いでいることをこの歳になり気付いたのだった。


母がマルタを好きになった理由。それは『マルタはどこでも泳げるから』。

マルタ滞在最終日にわたしもはじめて泳いでみた。 水着を持っていなかったから着衣水泳で。





底が見えるほど水が透き通り、小さな魚が群れをなして泳いでいた。地上から見ても美しい地中海は泳がずにはいられないほど心地よい場所だった。

その後の旅ではどこへ行くにも水着を入れていることは言うまでもない。

新たな旅の魅力に気づかせてくれたマルタ。 せっかくなら、母とまた一緒に訪れたいと思う。


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