マルタに行くならシチリアにも行こう!!
もうずいぶんと前からシチリアには行ってみたいと思っていた。
マルタに決まる前も、シチリアにする?と話していたくらいだが、予算が合わず諦めていた。
いざマルタのことを調べていると、そういえばシチリアが近いよね。行けるんじゃない?
と、その時はまだあんなにマルタが大好きになるなんて思っていなかったから、シチリアに行くことがメインになりそうなほど、浮かれてしまった。


マルタからシチリアへはフェリーで簡単にいくことができる。
大きく分けると二つ航路があるようだが、現地のツアーで行くほうが自力で行くよりも簡単かつ安くいくことができたので、迷わずそちらを選択した。
シチリアは地中海にぽつんとある島なのに、島中が世界遺産だらけ。
いざ一日で行くとなると目移りしてしまったので、実際ツアーに参加するほうが迷わずにすんだかもしれない。
シチリアは映画の中に出てくるような美しいリゾート地を想像していた。
ブーゲンビリアが咲き、レモンが売られているイメージ。そしてシチリアのモチーフとしてよく見かける太陽。イメージカラーは黄色でとにかく明るい場所が自分のイメージとしてあった。
けれど実際行った時の第一印象は「日本」。
そう、日本にとっても似ていた。

そもそも、テレビで特集されているような場所はシチリアに限らず観光地であることが多い。実際訪れたタオルミーナは私が思い描くシチリアそのもので、まさに絵に描いたような世界だった。
けれどフェリーからバスに乗り換えると、見えてきたのはおおきなコンクリートの道路。
たまにトンネルがあり、日本の高速道路を通っているような感覚だった。
そして窓から見える景色も静かな農園や畑が並んでいるようなどこか日本の田舎を思わせる。
たまにレモンがなっているように見える木やメロンの畑が見えたときにはやはりシチリアで日本ではないという気がしたが(とは言え遠目なので確信はない)、それ以外では度々“ここ日本やん。”と突っ込んでしまうほど日本と似たような景色だった。

フェリーを降りてから約3時間。いよいよタオルミーナの標識が見え、期待が高まった瞬間もどうしてだか和歌山を思い出してしまった。



海は間違いなく地中海の色をしているが、遠くに見える緑豊かな島は和歌山を思い出させる。最近テレビで見かけた江の島を見たときも、この瞬間を思い出したから、日本のどこかでよく見かけるような雰囲気なんだろう。
こんな風にあれ?と思うのはどこかシチリアという場所を夢のような場所と位置図けていたからなのか。けれどなんだか親近感を持てた旅のスタートだったのでこれはこれでいい思い出だとも思う。
ブログを書くたびに、言葉を知らないからか、表現方法を知らないからか、自分の奥底にある気持ちを書くことはとても難しく感じている。 シチリアはとても美しかったし、もう一度行けるなら行きたいし、その気持ちに嘘はない。そして誰もが憧れる町というのもうなずけるし、やはり最高のリゾート地だとも思う。
けれど、今回のシチリアはどうしてもマルタと比べてしまい、なかなかうまく表現できないのだ。
大抵、マルタとシチリアに行ったという話をすると、「シチリアはどうだった?」と言われるほど、知名度も関心度もシチリアの方が上なのだろう。けれどそういったものでは測れない、素晴らしい魅力があると感じたのがマルタだった。
シチリアは一日だけで周るといういう駆け足な旅だったということもあるし、特にタオルミーナはあまりにも”イメージ通り”だったのかもしれない。シチリアは言わば憧れがそのまま形になったような、完全に作られた空間だった気がした。



今回訪れたのは6月だったから、違う季節に来ればまた違う印象を持つだろう。 マルタ旅の合間のあまりにも駆け足の旅だったから、次に行くときは必ずゆっくりまわりたい。