目の前に広がる芝桜。
公園に入らなくても、真正面には芝桜の丘が見える。 “こんなに広い場所だなんて。” 今までずっと心の中であたためてきた場所だったのに全然知らなった。
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初めて道東に来たとき、女満別空港へ降り立った。たまたまその周辺の情報を見ていると目に入ったのは「東藻琴芝桜公園」。
けれど、その年のシーズンはすでに終わり、閉園しているらしい。頭の片隅で気になりながらも、またいつか行けたらいいなとそんな風に思っていた。
何度か道東へ来るたびに、どんどんいろんなところへ行きたくなった。 自然をメインに旅するわたしは、毎度行きたい場所のシーズンを真っ先に確認する。仕事との兼ね合いで休日を調整するのは意外と難しいが、それでもどうにか行きたいところへは行ってきたほうだと思う。
けれど、ゴールデンウィークが関係しているのか今となってはよくわからないが、なぜかこの気になって仕方がない東藻琴芝桜公園には行くことができなかった。
今回はやっとの思いで来園。確保できた時間はレンタカーを返却するまでの一時間。この時間で十分に周り切れると思っていた。けれど入園前に車の中から見た瞬間、こんな広い場所を一時間で周るなんて、とてもではないができないと思った。
けれど時間を延ばそうにもレンタカーを返さないといけないし、なにより飛行機の時間が迫っている。とにかくせっせと歩いて回るしかない。余計なことはしないでおこう。そんな風に思いながら、公園内へ入ることにした。
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目の前の芝桜の丘は遠くから見るよりも高く見えた。階段も遠くまで続いているし、端から端まで歩くとなると一体何分かかるんだろう。 三脚を置きながらゆったり撮影なんてできないと思い持って入らなかったが、この絶景の中自分の写真がないなんて寂しすぎる。久しぶりにそんな感情に見舞われた。
なんといってもこの目の前に広がっている芝桜の色合いが絶妙で、わたしの大好きな色だったからだ。
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ところで、ここを数分歩いたところでまず驚いたことが、写真を撮っている人がとっても多いこと。たしかに旅行中写真を撮る人は多い。けれどこれほどまでにほとんどの人が写真を撮っているなんてそんなことってある??ツアーに組み込まれているからか余計に慌ただしく写真を撮っているのかもしれなかった。 これだけ人がいたら、誰かひとりでものんびり過ごす人がいそうなものだが、みんなわたしと同じくせかせかと歩き、色んなシチュエーションで写真を撮っている。
“どうにかタイミングを見計らって、声をかけてみようかな?”
そんな風に思うものの、みんながみんなせかせかしており、なかなかタイミングがつかめない。加えて、そんな場所でずっと棒立ちしているのもかなり迷惑な話で余計にオロオロとしてしまった。
これだけよく写真を撮っているので人のことは言えないのは自覚している。
さっさと諦めたらよいのだが、どうしても写真を撮ってもらいたくて、だんだん意地になってきた。(書きながらも情けない話だと思う。)やっとのことで夫婦で代わりばんこに写真を撮っている方を見つけ、入れ替わったタイミングで声をかけ、写真を撮ってもらった。
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ピンク色が映えている鳥居はこの芝桜のために変えたのだろうか?
未だに疑問ではあるが、とても目立っていたこの鳥居の前で無事写真を撮ってもらえたことがとても満足だった。(それにしても異常なほど執着していたことは否定しません。)
無事に撮ってもらったあとは、時間がないのでせっせと歩く。
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“これほどまでに好きな色で溢れている場所はそうないだろう。
大好きな色の中に身をおいて、花畑に囲まれているような写真を撮りたい。”
しつこくなるが、ここまで強く思うのはかなり珍しい。だいたい諦めがつくものだが、この時の執着心は今思い出しても不思議で、そして笑ってしまうほどだった。 これだけ人々がせわしなく歩いている中、「このアングルで撮ってください」とは正直言いずらかった。そんなときはどうにかして撮るしかない。 人がいない時を狙い、場所を決め撮ってみた。リモコンをセットしておらず、タイマーをかけひたすらダッシュ。
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何度か繰り返し、やっと撮ることができた。
思ったアングルにはならず、もっと芝桜に囲まれたような写真を撮りたかった…と何度も思ったが、迷惑になるので諦め、いつかまたリベンジしに来ようと誓った。
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「ほんのり塩味が効いています。」
そんな売り文句で売られていた芝桜ソフトクリームを最後に食べる。 芝桜ばかり気になり、足元ばかりを見ていたけれど、今日は雲一つない青空だ。
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“こんな空だからこそ余計にお花も生き生きして見えたのかも。”
芝桜×青空×ソフトクリーム。 これ以上に最高なことなんてある? 念願の芝桜公園。 大好きな色たちに囲まれたっぷり幸せを味わった。