ウユニに到着した翌日、早速ツアー会社『HODAKA』へ向かった。
日本人がたくさん利用しているHODAKA。ここを選んだのは、日本人が好きなスポットに詳しいという話を聞いたからだ。実際、雨季を好むのはアジアの人が多いらしく、雨季の最後に訪れたわたしには好都合だった。世界中で一番行きたかった場所のひとつ、ウユニ塩湖。ここは今回の旅のメインの目的地のひとつ。塩湖に着く前から夢が叶った達成感でいっぱいだった。
HODAKAで日中のツアーを申し込むと、ほぼ時間通りに出発した。
ツアー参加者は日本人5人と香港人1人。このときのメンバーが最高で、みなさんに会えたことに本当に感謝している。
参加者の中には生まれて初めて出会った同姓同名の女性がいた。HODAKAでも、名前が同じなんて初めてだから、受付のボードには“Ayako 2”と書くわね?と言われた。日本にいる時でさえ一度も出会ったこがなかったからとても不思議に感じた。
ウユニに着いたらすぐにでも塩湖が見えると思っていたが実際はそうではない。塩湖までは町から約一時間ほどかかる。途中、列車の墓場も通った。今まで見た写真では、列車の上に乗っている人をたくさん見かけたけど、実際の列車は背が高く、なかなか苦戦した。
かわいい雑貨が並ぶお土産やさんを通過すると、いよいよウユニ塩湖が見えた。一面真っ白な世界。
サングラスをかけないと反射して何も見えないくらいだ。サングラス越しに見ても、その白さがわかる。どこまでも続く真っ白な塩。実際に目の前にすると何という言葉で表していいのかわからなかった。
来た興奮が勝ったのか、塩がふつふつと湧いた茶色い池のような場所に手を入れ舐めてみると、当たり前だが塩の味がする。数分後、触った手の平を見ると乾燥した塩が手についていた。カメラを持っていたのでこれ以降はかなり慎重になったが、どこもかしこも塩なので、避けようがないという贅沢を味わった。
塩湖の上を自分で歩く。
塩と知らなかったらここが何でできているかなんて、誰にもわからないだろう。それくらい今までには見たことのない世界だった。この塩湖を前に興奮していたからか、参加者全員がガイドに言われた昼食の時間をすっかり忘れて夢中になっていた。普段はしっかり時間を守るのに、大幅にオーバーしていたのも今となっては懐かしく感じる。
元・塩のホテルで食べたランチは、それまでに南米で食べたごはんの中で一番おいしかった。サラダにチキン、あったかいごはん。どこから来たのか、次はどこへ行くのか?1週間以上ひとりで旅していたから、みんなと話しながら食べたごはんは余計においしく感じたのかもしれない。
元・塩のホテルの周りには、今まで色んなブログや書籍で見かけた世界中の国旗が並んでいた。
第一号を置いた日本人はどんな人だったのだろう。昔はローカルバスでしか行けなかったから、きっと悪路を渡ってはるばる来たのだろうと考えるとわくわくした。
こうして、たくさんの国旗が一ヶ所に集まっているのを見ると、実際の世界もこんな風に仲良く一緒に並べたらいいのにと思った。
ぎりぎり雨季に間に合ったと思っていたが、実際はかなり厳しかった。
水が溜まっているところはだいぶ減り、ほとんどが渇いている。
これはこれで良かったけれど、水がかなり少ないと聞いたときは鏡張りが見れるか心配になった。なんといっても一番の目的はウユニ塩湖で鏡張りの景色を見ることだったのだから。